これは友人から聞いた話です。
その友人は、友達と千葉県富津市にあるショッピングモールに遊びにいった帰りに東京湾観音にも立ち寄ったそうです。
東京湾観音への入り口は雑草や木々が鬱蒼と生い茂っていて観音様が祀られているとは思えないような陰鬱な雰囲気を醸し出していたと言っていました。
「なんか神聖とは程遠い雰囲気だね」などと話ながら参道を車で走っていると突然助手席の友達が苦しそうに肩で息をし始めたそうで、どうしたのか訪ねると「誰かに首を絞められてる」と言ったそうです。
その友人は霊感が強いそうで、普段でも時々普通の人には見えないものを見たりするのだそうです。
その友達は参道を進むほどに体調を崩し、ついには「これ以上進むのは無理」と泣きながら息も絶え絶えに訴えたそうです。
友人はすぐに車を返し東京湾観音の参道から離れたらしいのですが、その間友達は首に巻きついた何かを振りほどくようなしぐさをしていたそうです。
少し落ち着いた頃に友達に何があったのか訪ねると、「首を絞められて海に引きずり込まれそうになった」と話してくれたそうです。
元々海の安全を願って建立された観音像だけに、海の事故でなくなった人が助けを求めて周辺をさ迷っているのかもしれません。