若いころに過ごした家 投稿者:40代女性
今はもう、取り壊されてしまって、ないのですが、私が若い時に過ごした家は、いろんな事が起きました。
特に私の部屋は、多分「霊道」になっていたのではないか、と、今になれば思います。
一人部屋の中で、CDでも聞こうと、棚を眺めていると、後ろから肩を叩かれて、振り返ったら誰もいないとか、ベッドの上で、本を読んでいたら、窓越しにチリンチリンと、鈴の音が聞こえて、そのまま部屋の中を移動して行ったりはざらでした。
一番気味が悪かったのは、私の部屋は2階にあったのですが、階段を朝から夜まで、誰かが行ったり来たりしているんです。
姿は見えず、音だけなので、気のせいだと無理やりでも自分を納得させる事が出来たのですが、ある夜、ベッドの下に転がったアクセサリーを拾おうと、かがんだ姿勢で、そのままドアの方に目をやりました。
ドアが珍しく全開で、隣の部屋から子どもの足だけが、ペタペタと出てきて、階段を降りて行きました。
そのほかにも実にいろんな体験をしました。おかげで、怖い話に事欠かなくなりました。
山中にあるお寺 投稿者:20代男性
怖い話とは少し毛色が異なりますが、怪奇現象ではあります。
学生時代に教授から聞いた話です。
その教授は子供の頃、お盆の時期になると家族全員で祖父母の家に行くことになっていたそうです。
その際に、親族が数家族集まって、従兄弟同士で集まる数少ない機会だったそうです。
その時に毎年決まってするのが、近くの山中にあるお寺に行くことです。
そこには一人の住職さんが住んでいて、イタズラして怒られて追い返されるのが毎年の出来事でした。
ただ、ある年だけは少し違っていました。
皆でお寺に行っても住職さんがいないのです。
おかしいなと思ってお寺の中まで入ってみると、奥に部屋があったので行ってみたそうです。
すると急に住職さんの
「近づいちゃいかん!」
という声が響いて、みんな驚いて逃げ帰りました。
祖父母の家まで戻ったみんなは、さっそく祖父母に話をします。
毎年楽しそうに話を聞いてくれていましたが、この年だけは顔色が変わりました。
祖父母の話によると、その住職さんは、2ヶ月前に病気で亡くなっていたそうです。
誰がいるのだろうと親族みんなでお寺を確認しに行きました。
すると誰もいません。
住職さんは独り身で、親族は皆亡くなっていましたし、古いお寺に近づくのも子供たちくらいでした。
声のした場所まで行ってみると。床に大きな穴があいていました。
老朽化して崩れたのでしょう、下は収納かできる広い空間でそれなりに高さもあり、で落ちればひとたまりもありませんでした。
亡くなった住職さんは子供たちの来訪を毎年楽しみにしていたそうで、せめて子供たちが怪我をしないように注意しに来てくれたのかもしれません。
付くはずのない電気 投稿者:30代女性
夫は病院に勤務しています。
病院の老朽化のため、新しく建て替える事になりました。
工事も終わり、夫も新しい病院に通っていました。
旧病院は取り壊してはおらず、そのままになっています。
夫の病院は病院内に従業員の駐車スペースがないため、近所の自分で駐車場を見つけて借りなければいけません。
夫は毎月、直接手払いでお金を払いに行っています。
先日も来月分の駐車場代を払いに行きました。
すると大家さんが
「古い病院に毎晩電気がついているけれど、まだ古い方の病院もつかっているの?」
と聞かれたそうです。
夫は「わからない」と答えました。
しかし気になったので、その事に詳しい病院関係者聞いてみたそうです。
すると驚いた顔で「もう電気は通っていないから、電気はつくはずないよ」と言いました。
一体旧病院には誰がいるのでしょう。
地元で有名な廃屋 投稿者:20代男性
人伝の人伝なのでいささか曖昧です。
ある山中に、昔は何かの実験施設だったらしい廃屋があろそうです。
その廃屋は、幽霊が出ると噂になっていたそうで、地元の子供たちの間では有名な話らしいです。
その廃屋に行くためにはトンネルをくぐらなければならないのですが、落盤か何かで塞がれて、子供くらいしか通れないそうです。
危険なので近づかないように注意喚起されていますが、子供たちは興味津々で、肝試し感覚でこの廃屋にやってきます。
さて、タイトルに「よく分からない話」とありますが、それがこの話の最大の特徴なのです。
廃屋に行った子供たちは皆、無事に帰ってくるのですが、皆そろって何も覚えていないのです。
幽霊が出たとか、幽霊に襲われたと言っても、どんな幽霊が出たとかいう具体的なことを誰も覚えていないのです、
あと、全員が首のあたりに切り傷やあざを作って帰ってくるのも共通しています。
映像等も何も残っていないので信憑性は薄いのですが、否定できる材料も何も無いので、「よく分からない話」なのです。