金縛り体験 投稿者:40代女性
それは、私が予備校生だった頃の話です。
私は、予備校生ばかりを集めた下宿に住んでいました。
ある日、夜中に、ガサガサゴソゴソというような音が聞こえました。
もしかして、ゴキブリ?と思いました。
が、頭が半分目覚めてわかったのですが、それは自分の頭の中というか、耳の奥で音がなっているような感じでした。
耳鳴りになったことはないのですが、きっと耳鳴りのようなものだと思います。
その音がだんだん、室内プールのような、反響音に変わると共に、なぜかはわかりませんが、ものすごく、恐怖を感じました。
体中が凍りつくというような状態です。
このまま寝ていては大変なことになると思い、目を開けました。
しかし、体が全く動きません。
私は金縛りにかかっていたのです。
目を開けること、手と足の指の先を動かすことだけができました。
その後、耳の中でプールの反響音のようなこもった音がどんどん、大きくなると、今度や部屋の2つの角に黒い人影のような物が見えました。
部屋の後ろのコーナー二つは見ることができませんでしたが、直感で、部屋の4隅に黒い人影があると思いました。
私は恐怖で叫びだしたいのに、声がでませんでした。
そして、その時に悟りました。部屋の4隅の黒い人影が私が起きていることに気付いたと。
黒い人影が部屋をグルグル回るような感覚あり、ぶつぶつとした声のようなものも聞こえて来ました。
その声は、「誰だ誰だ誰だ!」と怒っていました。
4つの黒い人影が天井の上で一つになって、そのまま、私の中に落ちてきた時に、「だれだー!」とものすごく大きな音が鼓膜に響きました。
私はそのまま気を失いました。
その後も同じ部屋に半年ほど住みましたが、何事もなかったのはありがたかったです。
今でも、あの黒い人影が私の体を突き抜けていった感覚を覚えていますが、もう2度とあのような恐ろしい体験は幸いにもしておりません。
木の間に立ち尽くす男 投稿者:40代女性
以前働いていた仕事場は、駐車場がなく、自分達で仕事場の近くの駐車場を探して、借りないといけませんでした。
広くて安い駐車場がありまして、その仕事場に行く人の殆どが、そこと契約していました。
たまたま空きが出て、私は、幸運にもそこを借りる事が出来るようになりました。
暫くすると、おかしな噂が聞こえて来ました。
駐車場の中に大きな木が二本、切り倒される事もなく立ってるのですが、何か変なものが見える事がある、というのです。
それが何かを、身をもって知る事になってしまいました。
たまたまその日は、仕事で帰りが遅くなってしまい、私は、急いで駐車場へ向かいました。
車の側に行くために、二本の木の下を通って行こうとした時です。
何気なく木を見上げた私は、凍りつきました。
木の枝の付け根の部分に、男の人が立っています。
しかも枝につかまる事もなく、あんな足場の悪い所に、直立不動で、目線はずっと遠くを見つめていました。
直感で、生きてる人じゃない、と思いました。
とても物悲しそうに見えました。
関わり合わない方がいいと思い、急いで木の下を通り過ぎました。
車に乗って、駐車場を出る時、あの木を見たら、まだ男の人はそこに立って、向こうを見つめていました。
母の実家の二階 投稿者:20代女性
これは私が小学生の頃、夏休みに田舎にある母の実家に泊まりに行った時に体験したことです。
夜中にトイレに起きた私は二階に続く階段の電気が点いていることに気が付きました。
二階に誰かいるのかなと思い見に行きましたが誰もいません。
不思議に思いながらも引き返そうとしたとき、二つある部屋の片方から物音がしました。
部屋の中を確認してもやはり誰もいません。
なんだか気味が悪くなって部屋を出ようとしたとき、隅に置いてあった大きな鏡が目に入りました。
普段なら気にもしないのになぜか私は鏡に手を伸ばしました。
そしてかけられていた布に触れた瞬間急に体が動かなくなったのです。
声も出すことができず、だんだんと体全体が重くなっていきました。
このままではまずいと思ったとき、一階から私を呼ぶ母の声が聞こえてきました。
その瞬間重さが消え体の自由が戻ってきました。
すぐに一階に戻り母に事情を話し一緒の布団で眠らせてもらいましたが、その夜はなかなか眠ることができませんでした。
その日以来、母の実家の二階には近づかないようになりました。
亡くなった叔父が求めていたものは… 投稿者:30代女性
数年前、叔父が交通事故で亡くなりました。
時間が早朝だったため、地元のテレビ局では午前中のニュース、翌朝の新聞、ネットニュースの小さな見出しになるくらい取り上げられました。
私達家族は親戚だったため、事故の後に警察から「身元を確認してほしい」という連絡があり、私の両親が警察へ行きました。
両親が出かけて約1時間後、玄関に誰かがいるような強い気配を感じました。
その気配は叔父の葬儀が終わっても、四十九日を過ぎてもしばらく感じていました。
ある日、警察から叔父の荷物を引き取り、その荷物を家の中に置いていました。
私が昼寝をしていると、夢のような、現実のような映像らしきものが頭の中に浮かびました。
その映像の中で私は昼寝をしていて、叔父が私が寝ている上に浮かんでいました。
叔父は寝ている私を抱えて黒い渦の中へ吸い込まれようとしていました。
咄嗟に「道連れにしようとしている」と思い、精一杯大きな声で助けを求めたところで目が覚めました。
直感で「叔父の荷物を家の外に出さないといけない」と思い、両親に必死でそのことを訴え、外に出してもらいました。
それから変な映像(夢?)を見なくなりました。
叔父が訴えていたこと、何を求めていたのか未だに分かりません。
玄関の強い気配は叔父の娘が散骨を終えた辺りから少しずつなくなっていきました。