「 心霊体験実話 」一覧

【怖い話、長編】ネットで有名な恐ろしい話「姦姦蛇螺(かんかんだら)」※動画有り

※動画バージョン

俺は、小中学生の頃、田舎に住む世間知らずで、

仲の良かったAとBと三人で、毎日荒れた生活をしていた。

俺とAは家族にも見放されていたけど、
Bだけは母親に構ってもらっていた。

怒る時はちゃんと怒るって感じで、
何だかんだ、Bのためにいろいろと動いてくれていた。

Bが中3の時、母親と大喧嘩をした。

内容は言わなかったが、Bが母親を傷つけたらしい。

そして、
ちょうどその喧嘩中に、
Bの親父が帰ってきたらしく、
一目で状況を察した親父は、
Bを無視して黙ったまま母親に近づいていった。

服とか髪とか、ボロボロなうえ、
死んだ魚みたいな目で床を茫然と見つめてる母親を見て、
親父はBに言った。

「お前、ここまで人を踏み躙れるような人間になっちまったんだな。
母さんがどれだけ、お前のことを想っているか、分からないんだな。」

親父はBを見ず、
母親を抱き締めながら、そう話していたそうだ。


「うるせえよ。ぶっ殺してやろうか」

Bは全く話を聞く気がなかった。

だが親父は何ら反応する様子もなく、
淡々と話を続けたらしい。

「お前、自分には怖いものなんか何もないと、そう思ってるのか。」


「ねえな。あるなら見せてもらいたいもんだぜ。」

親父は少し黙った後、こう続けた。

「お前は俺の息子だ、
母さんがお前をどれだけ心配しているかもよく分かっている。
だがな、お前が母さんを傷つける事しか出来ないなら、俺にも考えがある。
これは父としてではなく、一人の人間として話す。
先にはっきり言っておくが、俺がこれを話すのは、
お前が死んでも構わないと覚悟した証拠だ。
それでいいなら聞け。」

その言葉に何か凄まじい気迫みたいなものを感じたらしいが、
Bは「いいから話てみろ」と煽った。

「森の中で、立入禁止になっている場所を知っているよな。
あそこに入って奥へ進んでみろ、後は行けばわかる。
そこで今みたいに暴れてみろ、出来るもんならな。」

Bの親父が言う森っていうのは、
俺達が住んでいる地域にある、小高い山の麓のこと、
まぁ、樹海みたいなもんかな。

山自体は普通にはいれるし、
森全体も普通なんだけど、中に入っていくと、
途中で立入禁止になっている区域がある。

そこは、2メートル近い高さの柵で囲まれ、
柵には太いあみと有刺鉄線、柵全体には連なった白い紙がからまっていて、
大小いろんな鈴が無数についている。

明らかに、周りと雰囲気が違う、異様な場所。

それと、時折、
巫女さんたちが入口に集まっているのを見かけることがあり、
その日は付近一帯が立入禁止になるので、何をしているのかは謎だった。

その場所に関しては、
いろんな噂が飛び交っていたが、
カルト教団の洗脳施設があるというのが、
一番もっともらしい噂。

親父はBの返事を待たず、
母親を連れて2階に上がっていった。

Bはそのまま家を出て、
待ち合わせしていた俺とAに合流、そこで俺達もその話を聞いた。


「そこまで言うなんて相当だな。」

「噂じゃカルト教団のアジトだっけ、捕まって洗脳されちまえって事かな。
怖いと言えば怖いが、どうする、行く?」

「行くに決まってんだろ。どうせ親父のはったりだ。」

面白半分で俺とAも参加し、三人でそこへ向かう事になった。

あれこれ道具を用意して、
時間は夜中の一時過ぎぐらいだったかな。

意気揚揚と現場に到着し、
持ってきた懐中電灯で前を照らしながら、
俺たちは森へ入っていった。

軽装でも進んで行けるような道だし、
俺達はいつも地下足袋だったから、歩きやすかったけど、
問題の地点へは40分近くは歩かないといけない。

ところが、入って5分もしないうちにおかしな事になった。

俺達が入って歩きだしたのとほぼ同じ、タイミングで、
何か音が遠くから聞こえ始めた。

夜の静けさがやたらとその音を強調させる。

その音に最初に気付いたのはBだった。

「おい、何か聞こえないか」

Bの言葉で耳をすませてみると、確かに聞こえた。

落ち葉を引きずる「カサカサ」という音と、
枝が「パキパキ」と折れる音。

それが遠くの方から微かに聞こえてきている。

遠くから微かに、というせいもあって、
さほど恐怖は感じなかった。

森だし、動物の一匹や二匹ぐらいいるだろうと思い、
俺たちは構わず進んでいった。

そのまま二十分ぐらい進んできたところでまた、
Bが何か気付き、俺とAの足を止めた。


「A、お前だけちょっと歩いてみてくれ」

「何でだよ」

「いいから早く」

Aが不思議そうに一人で前へ歩いていき、
またこっちへ戻ってくる。

それを見て、Bは考え込むような表情になった。

俺とAはその焦らすような仕草にたまらず、
「なんだよ、言えよ」とBを問い詰めた。

すると、Bは「静かにしてよく聞いてみ」と言い、
Aにさせたように一人で前へ歩いていき、
またこっちに戻ってきた。

それを何度か繰り返して、ようやく俺達も気付いた。

遠くから微かに聞こえてきているその音は、
俺達の動きに合わせていた。

俺達が歩きだせばその音も歩きだし、
俺達が立ち止まると音も止まる。

まるでこっちの様子がわかっているようだった。

少しだけ背筋が凍るような感覚を受ける俺たち。

周囲に俺達の懐中電灯以外の光はない。
月は出ているが、木々に遮られほとんど真っ暗だった。

懐中電灯をつけているのだから、
こっちの位置が分かることは不思議じゃない。

だが、一緒に歩いてる俺達でさえ、
互いの姿を確認するのに目を凝らさなきゃいけない暗さ。

そんな暗闇で、
光も付けずに何をしているのか、
なぜ俺達と同じように動いているのか、


「ふざけんな、誰かが俺達をつけてやがんのか」

「近づかれてる気配はないよな。
向こうはさっきからずっと同じぐらいの位置だし」

Aが言うように、
森に入ってからここまでの二十分ほど、
俺達とその音との距離はずっと変わっていなかった。

近づいてくるわけでも遠ざかるわけでもない、
終始同じ距離を保ったまま。


「監視されてんのかな」

「そんな感じだよな、カルト教団とかなら、
何か変な装置とか持ってそうだしよ」

音から察すると、複数ではなく、
一人がずっと俺達にくっついてるような感じだった。

しばらく足を止めて考え、
下手に正体を探ろうとするのは危険と判断し、
一応周辺を警戒しつつ、そのまま先へ進む事にした。

それからずっと音に付きまとわれながら進んでいたが、
やっと柵が見えてくると、音なんかどうでもよくなった。

音以上に、その柵の様子の方が不気味だったからだ。

三人とも見るのは初めてだったんだが、想像以上のものだった。

同時に、それまでになかった、
ある考えが頭によぎってしまった。

普段は霊のことを馬鹿にしている俺達から見ても、
その先にあるのが、現実世界のものではないと思えるほどの異様な光景。

まさか、カルト教団とかではなく、
そういった類のモノがこの先に存在しているのか?

森へ入ってから初めて、
俺達はやばい場所にいるんじゃないかと思い始めた。


「おい、これをぶち破って奥に行けってのか?
誰が見ても普通じゃねえだろこれ」

「うるせえな、こんなんでビビってんじゃねえよ」

柵の異常な様子に怯んでいた俺とAを怒鳴り、
Bは持ってきていた道具で柵をぶち壊し始めた。

破壊音よりも、鳴り響く無数の鈴の音が凄かった。

しかし、ここまでのモノとは想像していなかったため、
持参した道具じゃ貧弱すぎた。

というか、不自然なほどに頑丈だったんだ。

特殊な素材でも使ってんのかってぐらい、
びくともしなかった。

結局、よじ上るしかなかったんだが、
あみのおかげで上るのは割と簡単だった。

だが柵を越えた途端、激しい違和感を覚えた。

閉塞感と言うのかな、檻に閉じ込められたような息苦しさを感じた。

AとBも同じだったみたいで、
踏み出すのを躊躇したんだが、
柵を越えてしまったからにはもう行くしかなかった。

先へ進むべく歩きだしてすぐに、三人ともあることに気付いた。

ずっと付きまとってた音が、
柵を越えてからパタリと聞こえなくなっていた事に。

正直、そんなことはどうでもいいと思えるほど嫌な空気だったが、
Aが放った言葉でさらに嫌な空気が増した。

「もしかしてあの音のやつ、
ずっと柵のこっち側にいたんじゃないのか?
それで俺達に近付けなかったんじゃ」


「そんなわけねえだろ、
俺達が音の動きに気付いた場所ですら、
ここから見えねぇんだぞ。
森に入った俺達の様子が、ここから分かるわけねぇだろ」

普通に考えれば、Bの方が正しかった。

禁止区域と森の入口はかなり離れている。

時間にして四十分ほどと書いたが、
俺達だってちんたら歩いていたわけじゃないし、
距離にしたらそれなりにはなる。

だが、現実のものじゃないかも、
という考えがよぎってしまった事で、
Aの言葉を完全には否定できなかった。

柵を見てから徐々にやばいと感じ始めていた俺とAを尻目に、
Bだけが俄然強気だった。

「霊だか何だか知らねえけどよ、
お前の言うとおりだとしたら、
そいつはこの柵から出られねえって事だろ?
そんなやつ大したことねえよ」

そう言って奧へと進んで行った。

柵を越えてから三十分ほど歩き、
うっすらと反対側の柵が見え始めたところで、
不思議なものを見つけた。

特定の六本の木に注連縄が張られ、
その六本の木を六本の縄で括り、六角形の空間がつくられていた。

そして、その中央には、
賽銭箱のようなものがポツンと置いてあった。

それを目にした瞬間、俺達は言葉を失った。

特に俺とAは、いよいよやばい場所に来たと焦っていた。

馬鹿な俺達でも、
注連縄が何のために用いられているものか、何となくは知っている。

この場所を立入禁止にしているのは、
間違いなく目の前のこの光景のためだ。


「お前の親父が言っていたのって、たぶんこれの事だろ」

「ここで暴れるとか無理。明らかにやばいだろ」

だが、Bは強気な姿勢を崩さなかった。

「別に悪いもんとは限らないだろ、
とりあえずあの箱の中を見て見ようぜ、お宝でも入ってっかもな」

Bは縄をくぐって六角形の中に入り、箱に近づいていった。

俺とAは、箱の中身よりもBが何をしでかすか不安だったが、
とりあえず、Bに続いた。

野晒しで雨風に晒されていたせいか、箱は錆だらけだった。

上部は蓋になっていて、網目で中が見える。

だが、蓋の下には板が敷かれていて、結局、中は見れなかった。

さらに箱には、
チョークのようなもので、何かが書かれていた。

恐らく、家紋的な意味合いのものだと思うんだが、
前後左右、それぞれの面に、いくつも紋所みたいなものが書き込まれていて、
それらは全て違っていた。

俺とAは極力触らないようにしていたが、
そんなこともお構いなしに箱に触るB。

どうやら地面に箱の底を直接固定してあるらしく、
大して重さは感じないのに持ち上がらなかった。

中身をどうやって見るのかと隅々まで調べると、
後ろの面だけ外れるようになっていることに気付いた。


「ここだけ外れるぞ」

Bが箱の一面を取り外し、
俺とAもBの後ろから中を覗き込んだ。

箱の中には、
四隅にペットボトルのような形の壺が置かれていて、
その中には得体の知れない液体が入っていた。

箱の中央に、
先端が赤く塗られた五センチぐらいの楊枝みたいなのが、
変な形で置かれていた。

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こんな形で六本。

接する四ヶ所だけ赤く塗られてる。


「なんだこれ、爪楊枝か?」

「ここまで来てペットボトルと爪楊枝かよ、意味わかんねぇ」

俺とAは、
ペットボトルみたいな壺を少し触ってみたぐらいだったが、
Bはそれを手に取り匂いを嗅いだりしていた。

元に戻すと、Bは次に爪楊枝を触ろうと手を伸ばす。

ところが、汗をかいていたのか指先に一瞬くっつき、
離すときに形がずれてしまった。

その瞬間、
チリンチリリン!!チリンチリン!!

俺達が来た方向とは反対、
六角形地点のさらに奧にうっすらと見えている柵の方から、
物凄い勢いで鈴の音が鳴った。

三人とも「うわっ」と声を上げ、一斉に顔を見合わせた。


「誰だちくしょう、ふざけんなよ」
そう言うと、Bはその方向へ走りだした。

「馬鹿、そっち行くな」

「おい、やばいって」

慌てて後を追いかけようと、俺とAが身構えると、
Bは突然立ち止まり、前方に懐中電灯を向けたまま動かなくなった。

「何だよ、行くフリかよ」と、
俺とAがホッとして急いで近付くと、
Bの体が小刻みに震えだした。

「お、おい、どうした?」
そう言いながら、無意識に照らされた先を見る俺。

Bの懐中電灯は、
立ち並ぶ木々の中の一本、その根元のあたりを照らしていた。

その陰から、女の顔がこちらを覗いていた。

ひょこっと顔を半分だけ出して、
眩しがる様子もなく俺達を眺めていた。

上下の歯をむき出しにするように、
「いーっ」と口をあけ、その目は据わっていた。

「うわぁぁぁぁぁ!!」

誰のものかわからない悲鳴と同時に、
俺達は一斉に振り返り、走った。

頭は真っ白になり、
反射的に、来た道へと走り出す俺達。

互いのことを確認する余裕もなく、それぞれが必死で柵へ走った。

柵が見えると一気に飛び掛かり、急いでよじ上る。

うえまで来たらまた一気に飛び降り、すぐに入口へ戻ろうとした。

だが、混乱しているのか、
Aが上手く柵を上れずなかなかこっちに来ない。


「A、早く」

「おい、早くしろ」

Aを待ちながら、俺とBはどうすればいいか分からなかった。


「何だよあれ、何なんだよ」

「知らねえよ、黙れ」

完全にパニック状態だった、
その時・・・・

チリリン!!チリンチリン!!

凄まじい大音量で鈴の音が鳴り響き、柵が揺れだした。

俺とBはパニック状態になりながら、周囲を見渡した。

入口とは逆の、山へ向かう方角から鳴り響き、
近づいているのか音と柵の揺れがどんどん激しくなってくる。


「やばいやばい」

「まだかよ、早くしろ」

俺達の言葉が余計にAを混乱させていたのは分かったが、
急かさないわけにはいかなかった。

Aは無我夢中に必死で柵をよじ上った。

Aがようやく上りきろうかというその時、
俺とBの視線はそこになかった。

がたがた、と震え、体中から汗が噴き出し、声を出せなくなっていた。

それに気付いたAも、
柵の上から俺達が見ている方向を見た。

山への方角にずらっと続く柵の先、
しかもこっち側に”あいつ”が張りついていた。

顔だけかと思ったそれは、
裸で上半身のみ、右腕と左腕が三本ずつあった。

それら腕で、器用に綱と有刺鉄線を掴んで、
いーっと口を開けたまま、巣を渡る蜘蛛のようにこちらへ向かってきていた。

「うわぁぁぁぁ!!」

Aがとっさに上から飛び降り、俺とBに倒れこんできた。

それにハッとした俺達は、
すぐに、Aを抱き起こし、一気に入口へ走った。

後ろは見れない、
前だけを見据え、ひたすら必死で走った。

全力で走れば三十分もかからないような道なのに、
何時間も走ったような気分。

入口が見えてくると、何やら人影が見えた。

「おい、まさか」

三人とも、急停止し、息を呑んで人影を確認した。

誰だかわからないが、何人かが集まっている、あいつではない。

そう確認できた途端に再び走りだし、
その人達の中に飛び込んだ。

「おい、出てきたぞ」
「まさか、本当にあの柵の先に行ってたのか?」
「急いで奥さんに知らせろ」

集まっていた人達は驚いた様子で、俺達に駆け寄ってきた。

何て話しかけられたのか、すぐには分からないぐらい、
俺達三人は頭が真っ白で放心状態だった。

そのまま俺達は車に乗せられ、
すでに深夜の三時をまわっていたにも関わらず、
行事の時などに使われる集会所に連れていかれた。

中に入ると、
俺の母親と姉貴、Aの親父、Bの母親が来ていた。

Bの母親はともかく、
普段、俺とはほとんど口を利かない俺の母親までその場所にいて、
俺を見るなり、泣いていた。

似たような環境のAも、
この時の親父の表情は、
今まで見たことのないようなものだったらしい。

そんな中、Bの母親が口を開いた。

「みんな無事だったんだね、良かった。」

そんな風に、優しく語り掛ける、Bの母親とは違い、
俺は母親に殴られ、Aも親父に殴られていた。

だが、今まで聞いた事のない暖かい言葉を掛けられた。

しばらくそれぞれが家族と接したところで、
Bの母親がまた話し始めた。

「ごめんなさい。今回の事はうちの主人、ひいては私の責任です。
本当に申し訳ありませんでした、本当に。」

そう言うと、何度も頭を下げた。

よその家とはいえ、
子供の前で親がそんな姿をさらしているのは、
俺としても複雑な気分だった。

「もういいだろう奥さん、こうしてみんな無事だったんだから」とAの親父が口を開くと、続いて俺の母親も、
「そうよ、あなたのせいじゃないわ」と言った。

その後、
ほとんど親同士で話が進められ、
蚊帳の外の俺達はぽかんとしていた。

時間が遅かったこともあり、
無事を確認しあって終わりという感じだった。

この時は何の説明もないまま解散した。

一夜明けた次の日の昼頃、俺は姉貴に叩き起こされた。

目を覚ますと、
昨夜の続きかというぐらい、姉貴の表情が強ばっていた。


「なんだよ」
姉貴
「Bのお母さんから電話、やばい事になってるよ」

受話器を受け取り電話に出ると、凄い剣幕で叫んできた。

「Bが、Bがおかしいのよ、昨夜あそこで何をしたの?
柵の先へ行っただけじゃなかったの?」

とても会話になるような雰囲気じゃなく、
いったん電話を切って俺はBの家へ向かった。

同じようにAも電話を受けたらしく、
二人でBの母親に話を聞いた。

話によると、Bは昨夜、家に帰ってから、
急に両手と両足が痛いと叫びだした。

痛くて動かせないからか、
両手と両足をぴんと伸ばした状態で倒れ、
その体勢で痛い痛いとのたうちまわっていたらしい。

母親が何とか対応しようとするも、
「いてぇ、いてぇ」と叫ぶばかりでどうすれば良いのか分からない。

必死で部屋までは運べたが、
ずっとそれが続いているので、
俺達はどうなのかと思い、電話してきたらしい。

話を聞いてすぐ、Bの部屋へ向かうと、
階段からでも叫んでいる声が聞こえた。

「いてぇ、いてぇよ、」と繰り返している。

部屋に入ると、やはり手足はぴんと伸びたままのたうちまわっていた。


「おい、どうした」

「しっかりしろ、どうしたんだよ」

俺達が呼び掛けても、
「いてぇよ」と叫ぶだけで目線すら合わせない。

俺とAは何が何だかさっぱり分からなかった。

一度Bの母親のところに戻ると、
さっきとはうってかわり、静かな口調で聞かれた。

「あそこで何をしていたのか話してちょうだい。
それで全部分かるの、昨夜あそこで何をしていたの?」

何を聞きたがっているのかは、
もちろん分かってたが、
答えるためにまた思い出さなきゃいけないのが苦痛となり、
うまく伝えられなかった。

というか、
あれを見たという記憶が衝撃的すぎて、
何が原因だったかというのが、
すっかり置いてきぼりになってしまっていた。

「何を見たかでなく、何をしたか」と尋ねる、Bの母親は、
それを指摘しているようだった。

俺達は何とか昨夜の事を思い出し、原因を探った。

「何を見たか」なら、俺達も今のBと同じ目にあっているはず。

「何をしたか」に関しても、
Bとほとんど同じ、行動を取っていたはず。

箱だってオレ達も触ったし、
ペットボトルみたいな物にも俺達は触れている。

後は、爪楊枝・・・

そうだ、爪楊枝だ。

あれにはBしか触っていないし、
形もずらしてしまい、元に戻していない。

俺達はそれをBの母親に伝えた。

すると、みるみる表情が変わり震えだした。

すぐさま棚の引き出しから紙を取出し、
それを見ながらどこかに電話をかけているようだった。

俺とAは様子を見守るしかなかった。

しばらく電話をした後、
戻ってきたBの母親は震える声で俺達に言った。

「こちらから出向けば、すぐにお会いしてくださるそうだから、
今すぐ帰って用意をしておいてちょうだい。
あなた達のご両親には私から話しておくわ。
何も言わなくても準備してくれると思うから、
明後日、またうちに来てちょうだい。」

意味不明だった。

誰に会いに、どこへ行くんだ?
説明を求めてもはぐらかされ、俺達はすぐに帰らされた。

俺が真っすぐ、家に帰ってみると、
両親からは何を聞かれるでもなく、
「必ず行ってきなさい」とだけ言われた。

意味がまったく分からないまま、
二日後に俺とAは、Bの母親と三人である場所へ向かった。

Bは、前日にすでに連れていかれたらしい。

ちょっと遠いのかな、ぐらいに思っていたが、
隣町ですらなく、何県も跨ぐほどの遠さだった。

新幹線で数時間かけ、さらに駅から車で数時間。

絵に書いたような深い山奥の村まで連れていかれた。

その村のまたさらに外れの方にある、
屋敷に俺達は案内された。

でかくて古いお屋敷で、すごい立派なもんだった。

Bの母親が呼び鈴を鳴らすと、
おっさんと女の子が俺達を出迎えた。

おっさんは、
その筋の人間みたいな、ガラの悪い、スーツ姿。

女の子のほうは、俺達より少し年上で、
白装束に赤い袴、いわゆる巫女さんの姿だった。

どうやら巫女さんの伯父らしいおっさんは、
普通によく耳にする名字を名乗ったのだが、
巫女さんのほうは、聞きなれない名字だか名前だかを名乗っていた。

とにかく、彼女の家や、
彼女の素性は極秘とのことらしい。

とりあえずここでは分かりやすいように、
彼女の名前を「葵」としておく。

その後、
だだっ広い座敷に案内された俺たち、

そこで、ものものしい雰囲気で話が始まった。

おっさん
「息子さんは今安静にさせてますわ。
この子らが一緒にいた子ですか?」

Bの母親
「はい、この三人であの場所へ行ったようなんです」

おっさん
「そうですか。君ら、わしらに話してもらえるか?
どこに行った、何をした、何を見た、出来るだけ詳しくな」

突然話を振られて戸惑ったが、
俺とAは何とか詳しくあの夜の出来事をおっさん達に話した。

ところが、爪楊枝の話になった途端、
「おいこら、今何って言った」と、
いきなりどすの効いた声で言われ、
俺達はますます状況が飲み込めず混乱してしまった。


「何ですか」

おっさん
「おめぇら、まさかあれを動かしたわけじゃねえだろうな?」

身を乗り出し、今にも掴み掛かってくる勢いで怒鳴られた。

すると葵がそれを制止し、
蚊の泣くようなか細い声で話だした。

「箱の中央に、小さな棒のようなものが、
ある形を表すように置かれていたはずです。
それに触れましたか、触れた事によって、
少しでも形を変えてしまいましたか?」


「はい、動かしました。形もズレてしまったと思います」


「形を変えてしまったのが誰なのか、覚えてらっしゃいますか?
触ったかどうかではなく、形を変えたかどうかです。」

俺とAは顔を見合わせ、Bだと告げた。

すると、おっさんは身を引いてため息をつき、Bの母親に言った。

「お母さん、残念ですがね、息子さんはどうにもならんでしょう。
わしは詳しく聞いてなかったが、あの症状なら他の原因も考えられる。
まさか、あれを動かしてたとは思わなかったのでね」

「そんなこと・・・」

それ以上の言葉もあったんだろうが、
Bの母親は言葉を飲み込んだような感じで、しばらく俯いていた。

口には出せなかったが、俺達も同じ、気持ちだった。

Bはもうどうにもならないとはどういう意味だ?
一体何の話をしてんだ?

そう問いたくても、声に出来なかった。

俺達の様子を見て、おっさんはため息混じりに話だした。

ここでようやく、あの日俺達が見たものの正体が判明した。

俗称は、なりじゃら、なりだら、かんかんじゃら、かんかんだらなど、
知っている人の年代や家柄によって、呼び方はいろいろあるらしい。

現在では「だら」という呼び方が一番多く、
おっさん達みたいな特殊な家柄では、
「かんかんだら」の呼び方が使われるらしい。

もはや神話や伝説に近い話。

人を食らう大蛇に悩まされていたある村の村人達は、
神の子として、様々な力を代々受け継いでいた、
ある巫女の家に退治を依頼した。

依頼を受けたその家は、
特に力の強かった一人の巫女を大蛇討伐に向かわせる。

村人達が陰から見守る中、
巫女は大蛇を退治すべく懸命に立ち向かった。

しかし、わずかな隙をつかれ、大蛇に下半身を食われてしまった。

それでも巫女は村人達を守ろうと様々な術を使い、必死で立ち向かった。

ところが、
下半身を失っては勝ち目がないと決め込んだ村人達はあろう事か、
巫女を生け贄にする代わりに村の安全を保障してほしいと、
大蛇に持ちかけた。

強い力を持つ巫女を疎ましく思っていた大蛇はそれを承諾。

食べやすいようにと村人達に腕を切り落とさせ、
達磨状態の巫女を食らった。

そうして、村人達は一時の平穏を得た。

後になって、巫女の家の者が思案した計画だった事が明かされる。

この時の巫女の家族は六人。
異変はすぐに起きた。

大蛇がある日から姿を見せなくなり、
襲うものがいなくなったはずの村で、次々と人が死んでいった。

村の中で、山の中で、森の中で。
死んだ者達はみな、右腕・左腕のどちらかが無くなっていた。

巫女の家族六人を含む十八人が死亡、
生き残ったのは四人だった。

おっさんと葵が交互に説明した。

おっさん
「これがいつからどこで伝わってたのかはわからんが、
あの箱は一定の周期で場所を移して供養されてきた。

その時々によって管理者は違う。

箱に家紋みたいなのがあったろ?
ありゃ今まで供養の場所を提供してきた家々だ。

うちみたいな家柄のものでそれを審査する集まりがあってな、
そこで決められている。

まれに、自ら志願してくる馬鹿もいるがな。

管理者以外には、かんかんだらに関する話は一切知らされない。

付近の住民には、いわくがあるって事と、
万が一の時の相談先だけが管理者から伝えられる。

伝える際には相談役、
つまりわしらみたいな家柄のもんが立ち合うから、
それだけでいわくの意味を理解するわけだ。

今の相談役はうちじゃねえが、至急って事で、
昨日うちに連絡がまわってきた」

どうやら、
一昨日、Bの母親が電話していたのは別のとこらしく、
話を聞いた先方は、Bを連れてこの家を尋ね、話し合った結果、
こっちに任せたらしい。

Bの母親は、俺達があそこにいっていた間に、
すでにそこに電話してて、
ある程度詳細を聞かされていたようだ。


「基本的に、山もしくは森に移されます。
御覧になられたと思いますが、六本の木と六本の縄は村人達を、
六本の棒は巫女の家族を、四隅に置かれた壺は、
生き残った四人を表しています。

そして、六本の棒が成している形こそが、
巫女を表しているのです。

なぜこのような形式がとられるようになったか。

箱自体に関しましても、いつからあのようなものだったか。

私の家を含め、
今現在では伝わっている以上の詳細を知る者はいないでしょう」

そう語った葵だったが、
今の時点での見解としては、
生き残った四人が、
巫女の家で怨念を鎮めるために、ありとあらゆる事柄を調べ、
その結果生まれた独自の形式ではないか、という事らしい。

柵に関しては、鈴だけが形式に従ったもので、
綱とかはこの時の管理者による独自のものだったらしい。

おっさん
「うちの者で、かんかんだらを祓ったのは過去に何人かいるがな、
その全員が三年以内に死んでんだ。ある日突然な。
事を起こした当事者も、ほとんど助かってない。
それだけ難しいんだよ」

ここまで話を聞いても、俺達三人は完全に置いてかれていた。
きょとんとするしかなかったが、事態はまた一変した。

おっさん
「お母さん、どれだけやばいものかは何となくわかったでしょう。
さっきも言いましたが、棒を動かしてさえいなければ何とかなりました。
しかし、今回はだめでしょうな」

Bの母親
「お願いします、何とかしてやれないでしょうか。
私の責任なんです、どうかお願いします」

Bの母親は引かなかった。

母親のせいだとは思えないのに、
自分の責任にしてまで頭を下げ、必死で頼み続けていた。

でも泣きながらとかじゃなくて、
何かを覚悟したような表情だった。

おっさん
「何とかしてやりたいのはわしらも同じです。
しかし、棒を動かしたうえで、あれを見ちまったんなら……
お前らも見たんだろう。
お前らが見たのが大蛇に食われた巫女だ。
下半身も見たろ、それであの形の意味がわかっただろ?」

俺とAは言葉の意味がわからなかった。
俺達が見たのは上半身だけのはずだ。


「下半身というのは何のことですか?上半身なら見ましたけど」

それを聞いておっさんと葵が驚いた。

おっさん
「おいおい、何言ってんだ、
お前らあの棒を動かしたんだろ?
だったら下半身を見てるはずだ」


「あなたがたの前に現われた彼女は、
下半身がなかったのですか、では、腕は何本でしたか?」


「腕は六本でした、左右三本ずつです。
でも、下半身はありませんでした」

俺はAに確認しながらそう答えた。

すると急におっさんがまた身を乗り出し、俺達に詰め寄ってきた。

「間違いねえのか、ほんとに下半身を見てねえんだな?」
「はい…」

おっさんは再び、Bの母親に顔を向け、笑顔を見せながら言った。

「お母さん、何とかなるかもしれん」

おっさんの言葉に、Bの母親も俺達も、
息を呑んで注目した。

二人は言葉の意味を説明してくれた。


「巫女の怨念を浴びてしまう行動は、二つあります。
やってはならないこととして、巫女を表すあの形を変えてしまう事。
見てはならないのは、その形が表している巫女の姿です」

おっさん
「実際には、棒を動かした時点で終わりだ。
必然的に巫女の姿を見ちまう事になるからな。
だが、どういうわけかお前らは、それを見てない。
動かした本人以外も同じ姿で見えるはずだから、
お前らが見てないならあの子も見てないだろう」


「見ていないとはどういう意味なんですか?俺達が見たのは…」


「巫女である事には変わりありません。
ですが、かんかんだらではないのです。
あなたがたの命を奪う意志がなかったのでしょうね。
かんかんだらではなく、巫女として現われた。
その夜の事は、彼女にとってはお遊戯だったのでしょう」

巫女とかんかんだらは同一の存在であり、
別々の存在でもある、という事らしい。

おっさん
「かんかんだらが出てきてないなら、
今あの子を襲ってるのは、葵が言うようにお遊び程度のもんなんだろう。
わしらに任せてもらえれば、長期間にはなるが何とかしてやれるだろう」

緊迫していた空気が初めて和らいだ気がした。

Bが助かるとわかっただけで充分だったし、
この時のBの母親の表情は本当に凄かった。

この何日かでどれだけ、Bを心配していたか、
その不安とかが一気にほぐれたような、そういう笑顔だった。

それを見ておっさんと葵も雰囲気が和らぎ、
急に普通の人みたいになった。

おっさん
「あの子は正式にわしらで引き受けますわ。
お母さんには後で説明させてもらいます。
お前ら二人は、一応葵に祓ってもらってから帰れ。
今後は、怖いもの知らずもほどほどにしとけよ」

この後、Bに関して少し話したのち、
俺達はお祓いしてもらってから帰った。

この家の決まりだそうで、
Bには会わせてもらえず、
どんな事をしたのかも分からなかった。

学校にもそれ以来姿を見せなくなり、
転校扱いになったのか、休学扱いになってたのかは知らんが、
これ以来一度も見てない。

まぁ死んだとか言うことはなく、
すっかり更正して今はちゃんとどこかで生活してるそうだ。

ちなみにBの親父は、
一連の騒動に一度たりとも顔を出してこなかった。

どういうつもりか知らんが。

俺とAも、わりとすぐ落ち着いた。

理由はいろいろあったが、
一番大きかったのは、やっぱりBの母親の姿だった。

ちょっとした後日談もあって、
たぶん一番大変だったはずだ。

母親ってのがどんなものか、考えさせられた気がした。

それにこれ以来、俺の家もAの家も、
両親の方から、少しずつ接してくれるようになった。

そういうのもあって、自然と馬鹿なことはやらなくなったな。

一応他に分かった事としては、
特定の日に集まってた巫女さんは、相談役になった家の人。

かんかんだらは、危険だと重々認識されていながら、
ある種の神に似た存在とされている。

大蛇が山だか森だかの、神だったようだ。

それで年に一回、神楽を舞ったり祝詞を奏上したりするんだと。

あと、俺達が森に入ってから音が聞こえてたのは、
かんかんだらは柵の中で放し飼いみたいになっているからなのだとか。

でも六角形と箱が封印の役割をしているらしく、
棒の形や六角形を崩したりしなければ、姿を見せる事はほとんどないそうだ。

供養場所は、何らかの法則によって、
山や森の中の限定された一部分が指定されるらしく、
入念に細かい数字まで出して範囲を決めているらしい。

基本的にその区域からは出られないらしいが、
柵などで囲んでる場合は、俺達が見たように外側に張りついてくる事もある。

分かったのはこれぐらい。

俺達の住んでるところからはもう移動したっぽい。

二度と行きたくないから確かめてないけど、
一年近く経ってから柵の撤去が始まったから、
たぶん今は別の場所にいるんだろな。


背筋も凍る怖い話「八尺様」

親父の実家は、自宅から車で二時間弱くらいのところにある。

農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、
高校になって、バイクに乗るようになると、
夏休みとか冬休みなんかには、よく一人で遊びにいっていた。

じいちゃんとばあちゃんも
「よく来てくれた。」
と、喜んで迎えてくれたしね。

でも、最後に行ったのが、
高校三年に上がる直前だったから、
もう10年以上もいっていないことになる。

決して、
「行かなかった」のではなく、
行けなかったんだ。

それは、春休みに入ったばかりのこと。

いい天気に誘われて、
じいちゃんの家に、バイクでいったんだ。

まだ寒かったけど、
じいちゃんの家の庭先で、しばらくくつろいでいた。

そしたら、

「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」

と、変な音が聞こえて来た。

機械的な音じゃなく、
人が発しているような感じがした。

それも、
濁音とも、半濁音とも、
どちらにもとれるような感じだった。

何だろうと思っていると、
庭の石垣の上に、帽子があるのを見つけた。

石垣の上に置いてあったわけじゃない。

帽子は、
そのまま横に移動し、
垣根の切れ目まで来ると、
一人女性が見えた。

まぁ、帽子はその女性がかぶっていたわけだ。

その女性は白いワンピースを着ていた。

でも、石垣の高さは、
二メートルくらいある。

その石垣から頭を出せるって、
どれだけ背の高い女性なんだ。

驚いていると、
女はまた移動して、
視界から消えた。

そしていつのまにか、
「ぽぽぽ」という音も、
聞こえなくなっていた。

その時は、
その女性が、厚底のブーツを履いていたか、
背の高い男性が女装していたか、
ぐらいにしか思わなかった。

その後、
居間でお茶を飲みながら、
じいちゃんとばあちゃんにさっきのことを話した。

「さっき、庭先で、大きな女性を見た。
男が女装でもしてたのかな。」

その時は、

じいちゃんも、ばあちゃんも、
大して興味のなさそうな、
素っ気ない返事だった。

でも、

「その女性、庭の石垣よりも背が高くて、
「ぽぽぽ」みたいな、変な音を出してた。」

そう俺が言った瞬間、
二人の表情が変わった。

その後は、

「いつ見た」とか、
「ドコで見た」とか、
「どれぐらいの背丈だった」など、

じいちゃんから質問攻めにあった。

その気迫に押されながらも、
自分が見たままに正直に答えると、
じいちゃんは黙り込んで、どこかに電話を掛けだした。

少し離れた所で話していたので、
何を話しているのか、
はっきり聞こえなかったが、

ばあちゃんが、心なしか、
震えている様にみえた。

じいちゃんは電話を終えると、
俺に向かって、

「今日は家に泊っていけ。
いや、今日は帰すわけにはいかない。」

と言った。

その瞬間、何か気に障ることでも、
言ったのだろうかと思ったが、
思い当たるフシがなかった。

背の高い女を見たぐらいで、
何をそんなに焦っているのか、
理解が出来なかった。

するとじいちゃんは、

「ばあさん、後は頼む。
俺はAさんを迎えに行ってくる。」

そう言い残すと、
軽トラックでどこかに出かけていった。

俺は恐る恐るばあちゃんに、
一体何が起こっているのか聞くと、

「八尺様に魅入られてしまったようだ。
でも、じいちゃんが何とかしてくれる。
あんたは心配せんでええ。」

そう震えた声で語った。

ばあちゃんは続けて、

「この辺りには八尺様という厄介なモノがおっての。
その大きさは名前の通り、八尺もあるんじゃ。」

と言い、

俺が聞いた音は、
八尺様の笑い声とのことだった。

人によって、
八尺様の見た目は違うらしいが、

とにかく、背が大きいこと。
それと、薄気味悪い笑い声をしていること。

この二つは共通しているらしい。

それと、

八尺様は、
この地域のお地蔵様に封印されているから、
他の地域に現れることはないが、

この地域の人間は、
八尺様に魅入られると、
数日のうちに取り殺されてしまうということも、
ばあちゃんは語っていた。

最近は被害も出てなく、
最後に取りつかれて人が亡くなったのは、
15年も前の話なのだとか。

そんな話を聞いた俺だったが、
あまり怖さも感じなかった。

当然と言えば当然だ。

そんな話を信じるほど、
俺も子供ではなかったからな。

そうこうしている内に、
じいちゃんが、一人の老婆を連れて戻って来た。

「えらいことになったのう。
今はこれを持っておきなさい。」

老婆はそう言うと、
俺に御札を渡してきた。

その後、
じいちゃんと二人で二階へと、
上がって行って、何かをしている様子だった。

ばあちゃんは、
ずっと俺と一緒にいてくれて、
何をするにしても付いてきた。

正直、この辺から、
本当にやばいのでは、と思ってきたが、
俺にはどうすることも出来なかった。

しばらくすると、
俺は二階に上がらされ、
一室へと入れられた。

その部屋は、
窓が全て新聞紙で目張りされていて、
その上に大量の御札が張られていた。

四隅には盛り塩が置かれ、
木箱のようなものの上に、
仏像が乗せられていた。

更には、
どこから持ってきたのか、
子供が用を足す「オマル」が用意されていた。
「もうすぐ、日が暮れる。
明日の朝まで、ここから出るな。
わしもばあさんも、お前に話しかけることもなければ、
この部屋に来ることもない。」

「明日の朝7時。
その時になったら、この部屋から出ろ。
家にはわしから連絡しておく。」

あまりのじいちゃんの気迫に、
俺はただただ頷くしかなかった。

続けてAさんが、

「今の話を必ず守ること。
御札もずっと持っておきなさい。
何かあれば、仏像にお願いするんじゃ。」

と言った。

その後、
部屋に閉じ込められた俺は、
ただひたすら、布団にくるまっていた。

ばあちゃんが用意してくれた、
ご飯やお菓子も食べる気になれず、
恐怖で震えていた。

そうこうしている内に、
俺はいつの間にか眠りについていた。

ハッと目が覚めた時。

付けっ放しだったテレビを見ると、
深夜の1時過ぎだった。

どうせなら、
朝7時まで眠っておけば良いものの、
なぜか目が覚めてしまった。

嫌な時間に起きたな。

そう思っていると、
部屋の窓ガラスをコツコツと叩く音がした。

明らかに人が叩いているような音だったが、
きっと風のせいだ。

そう思い込むことにして、

気を紛らわせようと、
テレビの音量をデカくした。

そんな時、

「おーい、大丈夫か。怖けりゃ、無理するなよ。」

じいちゃんの声が聞こえてきた。

俺は思わず、
ドアに近づき、
ドアを開けようとした。

…が、その瞬間。

昨日のじいちゃんの言葉を思い出した。

「何があっても、部屋から出るな。
わしから話しかけることも来ることもない。」

俺は、ドアから離れた。

「どうした、出てきてええんじゃぞ。」

間違いなく、
じいちゃんの声に聞こえる。

それでも、
俺は、なんとなく、
その声がじいちゃんの声ではないと感じた。

怖くなった俺は、
すぐさま仏像の前に座り、
御札を握りしめ、

「助けてください。お願いします。」

そう心の中で、
必死に願った。

その時。

「ぽぽ。ぽ。ぽぽ。」

昨日聞いた、あの声だ。

そして、再び、
窓ガラスをコツコツと叩く音が聞こえた。

八尺様が、
手を伸ばし、窓を叩いているんだ。

俺は一心不乱に、
仏像の前に座り続け、
必死に願った。

「助けてください。お願いします。」

とてつもなく長い夜に感じた。

それでも、
ふと、気が付くと、
時刻は朝の7時過ぎになっていた。

どうやら俺は、
眠ったか、気を失ってしまっていたようだ。

なぜか、
部屋の隅に置かれていた盛り塩は、
黒く変色していた。

そして俺は、
恐る恐る部屋を出た。

すると、
そこには、心配そうな顔をした、
ばあちゃんの姿があった。

ばあちゃんは、
俺を見ると涙を流し、
安堵していた。

1階に降りると、
心配で駆け付けたのか、
親父も来ていて、外では、
じいちゃんが、俺を手招きしていた。

「早く車に乗れ。」

どこから持ってきたのか、
そこにはワンボックス車が1台あり、
何人かの男たちが集まっていた。

俺が車に乗ると、
ゾロゾロと他の男たちも車に乗り、
車内はパンパンになった。

「これからある所に向かうが、
お前は俺がいいと言うまで、目を瞑っていろ。
俺達には見えないが、お前には見えてしまうからな。」

そう隣に座る見ず知らずのおじさんが言った。

そして、
先頭をじいちゃんが運転する軽トラ。
次いで、俺を乗せたワンボックス。
最後尾に、親父が運転する乗用車、

という列で、走り出した。

なぜか、
車列のスピードは異常に遅く、
20キロ程度しか出ていないように感じた。

「ここが、踏ん張りどころじゃ。」

ワンボックスの助手席に座った、Aさんが、
そういうと、何やら念仏のようなものを唱え始めた。

「ぽぽ、ぽ、ぽぽぽ。」

あの声だ。

その瞬間、俺は、
Aさんからもらった御札を握りしめ、
下を向いたまま、眼を閉じた。

しかし、
怖いもの見たさからか、
俺は薄目を開けて、車の外を見てしまった。

すると…

車のスピードに合わせて、
並走するワンピース姿の女性がいた。

顔は車よりも高い位置にあり見えなかったが、
車を覗き込むような仕草を見せた。

「うわっ。」

俺は思わず声を上げた。

「見るな!」

そう隣の男が声を荒げた。

その瞬間、
俺は、すぐさま目をつぶり、
御札を強く握りしめた。

「コツ、コツ、コツ」

車の窓を叩く音が聞こえて来る。

周りの人たちも、
姿かたちは見えなくても、
その音だけは聞こえているようだった。

更に、Aさんが強く念仏を唱える。

やがて、
その音と声は聞こえなくなり、

「これで、切り抜けられたな。」

Aさんが小さく漏らした。

それまで黙っていた、
周りの人たちも、安堵の声を上げ、

「良かったな。」

そう俺に言ってきた。

そして、車列は、来た道を戻り、
親父とじいちゃんは、
来てくれた周りの男たちに、
深々と頭を下げていた。

彼らは皆、
俺や親父、じいちゃんと、
遠い血縁関係の人間らしく、

八尺様に、
魅入られた俺を、
カモフラージュするために、
集まってくれたらしい。

これはもう少し、
後になって知ったことだが、

最悪の場合、
親父かじいちゃんが、
身代わりになるつもりだったらしい。

それから数年経ち、
じいちゃんが亡くなった。

俺は、葬式に出たかったが、

「わしが亡くなっても、あいつを絶対に呼ぶな。」

そうじいちゃんが、
周りに強く言い聞かせていたため、
俺は葬式に出られなかった。

一度、
八尺様に魅入られた俺は、
またいつ取りつかれるかも、
しれない、というのが理由らしい。

しかし、
それから数年経ち、
恐るべき事実が判明した。

これは、
親父から聞いた話なのだが、
最近、八尺様を封じていた、お地蔵様が、
壊されてしまったらしいのだ。

これまで、
あの地域に閉じ込められていた、
八尺様が、自由になる。

もし、そうだとすれば…

一度、魅入られてしまった俺は、
一体どうなるのだろうか。

今のところは大丈夫だが、
またいつか、

「ぽぽ、ぽ、ぽぽぽ」

という声が聞こえてくる日が来てしまうのだろか。

恐怖で背筋がゾッとしたが、

俺には、
ただ、八尺様に魅入られないよう、
願うことしか出来ないのだ…


彼女に何が…!?北海道札幌市の廃屋で起きた心霊体験|心霊スポット

北海道札幌市白石区米里にある廃屋には昭和50年代に一家心中した家族の霊が廃屋の窓から見え隠れするとか、子供の話し声が聞こえるなど近隣住民から多数の目撃情報が寄せられ、その筋の情報誌にも掲載があったほどです。

以前から心霊スポットとして有名で深夜に若者が肝試しに訪れ、週末には賑わいすら見せていました。

しかし20年ほど前に建物が取り壊され一時期のブーム的なものは去りました。

建物が無くなった今でも未だに土地の買い取り手はなく鬱蒼と生い茂った雑木林が不気味さを漂わせています。

今でこそ幽霊の目撃情報こそないものの、土地を売りに出す度に地主が謎の失踪したり、謎の死を遂げたりと買い取り手が何度も変わっており、最終的に札幌市から競売にかけられているそうです(あくまで噂です。ウラは取れていません)

友達が今から数年前に他の友達2人と軽いノリで行ったそうですが、友達の彼女の具合が悪くなり、その娘を車中に残して建物が立っていたであろう場所を散策したそうです。

何もなく、これ以上歩き回っても仕方ないと判断し車に戻ったそうですが、車内で待っているはずの友達の彼女がおらず、いくら辺りを探しても見つからなかったそうです。

その数分後に彼女から彼の携帯に連絡があり、数百メートル離れたコンビニにいるから迎えに来てほしいとのことでした。

そのコンビニに車で行くと駐車場に呆然と立ち尽くしている彼女が居ました。

友達がなぜ車から離れたのか?何があったのか?と、問い詰めても泣きじゃくるばかりでまともな返答はなかったそうです。

その友達はその後すぐその彼女と別れてしまったのでどうなったか知りませんが…。

彼女の身に一体何があったのでしょうか。

今となっては知る術はありません。


【危険】反時計回りで呪われる…!?福井県にある「東尋坊」「雄島」とヤバ過ぎる|心霊スポット

福井の心霊スポットといえば、福井県民なら誰でも知っている「東尋坊」と「雄島」でしょう。

東尋坊は手すりも何もない断崖絶壁で、昼間は絶景スポットとして知られていますが、人気のない時間になると全国各地から自殺志願者が集まり、崖から身を投げて自殺します。

自殺者の遺体は、潮の流れによって近くのある島へと流れ着きます。

これがもう一つの心霊スポット、「雄島」です。

雄島は1時間程度で1周できる小さな島で、岸から伸びる赤い橋が美しい場所ですが、実は霊的には東尋坊よりも危険な場所だそう。

東尋坊でも霊の目撃例は相次いでいますが、以前テレビで雄島が取り上げられたときには、霊能者が「こっちの方がやばい」と言ったほど。

実際に、霊感のある友達を夜の雄島に連れて行ったところ、あからさまに顔色が悪くなり、橋を渡りきらないうちに「いっぱいいすぎて本当にやばい、もう帰ろう」とギブアップしていました。

なお、雄島に入るなら必ず時計回りで1周しなければならないというルールがあります。

万が一それを破り、反時計回りで1周してしまうと…その人に呪いが降りかかり、不幸が訪れるのだとか。

雄島で肝試しをしたい方、くれぐれも反時計回りで回らないようにしてくださいね。


福岡県で有名な「犬鳴峠」で実際に体験した心霊現象|心霊スポット

福岡に人なら誰もが知っている場所です。

それが、犬鳴峠。

ここは福岡の人なら誰しもが知っている有名な場所です。

犬鳴峠にはトンネルがあり、聞いた話によるとそのトンネルの中で殺された人がいる。

そして皆はその犬鳴峠へ行く最中に事故にあったりと数々の心霊現象があったと。

私が20歳くらいの時。

周りが車の免許を取得し、ドライブによく行く年頃でした。

もちろん犬鳴峠の事は私達も知っていて、肝試しという事で私含めて5人で行くことになりまた。

私は怖いのは本当に苦手で、皆が行くというのでしょうがなく行くことになりました。

いざ、犬鳴峠へ着くと車が止めれる所から有名なトンネルまでへは歩いて行くしかなく。

置いて行かれるのはとてもじゃないけど、怖がりな私にとっては辛すぎる選択だったので付いていくことにしました。

トンネルの前まで着くと、トンネルは聞いたとおりコンクリートのブロックで塞がれていました。

そのブロックは一番端っこは空いていて、なぜかかろうじて人が入れるスペースがあり人によっては中まで行く人が居るらしいのですが。

私達にそんな勇気もなく、すぐさまに車の元へ戻ることに。

そんな時。ある友人が「なんか感じる。」と言い皆怖がって足早に戻りました。

戻っている最中…

私はずっとヒールのような歩く音が聞こえていましたが、勘違いかもしれないと怖がりの私はなにも言えないまま車の元へ。

すると…友人が。

「俺さここまで帰って来る時に、ずっとヒールの音が聞こえてたんだけど。お前そんな靴履いてたっけ?」

と聞きましたが、私はその時そんな音が出るような靴ではなく普通のスニーカーを履いていました。

そして私も…

「ごめん、実は私も聞こえてた。でも、女の子…私以外居ないよね…?」

そうです。

その時のメンバーは私以外は皆男友達でした。

私の勘違いだと思っていた音が実は他の友だちにも聞こえてて。

私たちは怖くなってそのまますぐに帰宅しました。

その後、犬鳴峠について調べましたがヒールを履くような成人女性が殺害されたような事はあまり見つかりませんでした。

このように不気味な事が本当にここではあります。

他の友人からも沢山聞きました。

本当にあまりオススメはしませんが、気になる方は是非調べてみて下さい。


お盆の海で体験した恐怖心霊体験まとめ6選|怖い話実話

お盆になると昔から「怖い事が起こる、霊がいる」から海に入ってはいけないと言われていました。今では、お盆の海は危険だからそれを暗に示した迷信だとバカにする人も増えましたが、それでも、お盆期の海で恐怖体験や心霊体験をしたと語る人がいるのもまた事実。ここでは、そんな実際にあったお盆の海での恐怖体験や心霊体験をまとめました。

暗闇の海で泳いでいたものは…|20代女性

これは私が小学生の時の話です。

お盆休みは毎年恒例で家族ぐるみで仲が良かった友達の別荘に泊まりに行ってました。場所は勝浦の海辺の近くです。

いつもの如く、スイカ割りをしたり、ゲームをしたり、海辺で水遊びをしたら楽しい思い出だらけです。

ところが、肝試しをすることになり別荘から海辺までいって帰ってくるというゲームをすることになり、そこで恐怖を味わうこととなります。

幼かったせいか、人気のない夜道を歩くだけでも恐怖だったのですが、浜辺につき、海の音が聞こえなんだかリラックスした気持ちになりました。

そのまま興味本位でせっかくここまで来たのだからと思い、暗い海をのぞいて見たらなんとそこには誰かが泳いでいるように見えたのです。

魚やくらげや亀とは違い、人型で長い髪のが見えた気がしたのです。

ゾッとしましたが、気のせいだと思い走って別荘へ帰りました。

その後しばらく背後に違和感を感じお風呂場やトイレなど一人になる瞬間の背後常にゾッとする感じがあり大変怖かったのを覚えています。

実際に何かが触れたわけでも無いのですが、何か感じるときは本当にそこには霊が存在するという話を聞いたことがあったので、余計に恐怖でした。

しばらくあの別荘にはいっていません。

溺れかけた私の足に絡みついていたもの…|20代女性

お盆の時期になり祖父母のところに遊びに行った時の話です。

祖父母の家の近くには海水浴場があり毎年夏になると海を楽しみにたくさんの人たちが来ていました。

当時の私は中学生でまだ幼さがあり海で泳いだりと遊んでいました。

その時、浮き輪を使いプカプカと浮いていると足になにかが当たるのがわかりました。

海なので海藻などが足に当たっているのだろうと思い何も気にしなかったのですが、徐々にその海藻が足に絡まって行くのを感じました。

足が重くなっていき危ないと思い必死に足から海藻を取ろうとしたのですが取れずに浮き輪から体が離れました。

そんな時、丁度近くを泳いでいた男の人に助けてもらい、溺れずにすみそのまま男の人に浜辺まで運んでもらいました。

浜辺に着き、足に絡まっていたものを取ろうとして足に目をやると、確かに海藻が足に絡みついていましたが、明らかに海藻ではないものも足に着いていました。

それは、女性の髪の毛であろう長い髪でした。

最初に私の足に絡みついたのがその長い髪の毛でその髪の毛に絡まり海藻が絡みついたようでした。

それを見た瞬間私を始め私を助けてくれた男の人や一緒にいた父や母もゾッとしました。

急いで、足に絡みついた髪の毛を取り、私達家族は助けてくれた男の人にお礼を言い祖父母家に帰りました。

祖父母に海での出来事を話しましたが特に心当たりがあるわけでもなく水難事故があった訳でも無いみたいで、あの私に絡みついた髪の毛は何なのか未だに謎です。

お盆の海はクラゲにご注意…|20代女性

25歳の時に、地元の海に友人と遊びに行きました。

学生の頃は毎年夏になると海に行っていた仲間なのですが、社会人になってしばらくは遊んでいる暇もなく、数年ぶりにお盆の帰省で予定が合いそうだったので、思い切ってドライブがてら海水浴場に出かけました。

久々の再会とロケーションにテンションが上がり、3人とも海の家でビールをおかわり。

知らず知らずだいぶお酒が進んでいました。

いい気分で海にプカプカ浮かんで空を見上げていると、突如脚に激痛が!慌てて水の中を見てみると、クラゲが脚にまとわりついていました。

よく見ると、1匹だけではなくあちこちにクラゲがウヨウヨしています。

回りを見渡すと、人が泳いでいるエリアはだいぶ遠くに。気分よく浮かんでいるうちに、1人だけ遠くに流されてきてしまったようです。

元々泳ぎが得意な方ではなかったのとお酒が入っていたのとで、半ば溺れながらなんとか岸に泳ぎ着きましたが、その後海の家で刺された跡の処置をしてもらったりした記憶はほとんどありません。

学生のころであれば、お盆になればクラゲが出る事くらい分かっていたはずですが、久々の友人との再会や青い海にすっかり浮かれてしまい、とても恐ろしい目に遭いました。

死体が流れ着く海|30代女性

私の祖母の家の前が海なのですが、海水浴場といった海ではなく、海藻が沢山あって、泳ぐと海藻が足にからまって足をとられてしまうという、遊泳禁止の海でした。

その海岸には、よく、昔から、死体が流れ着いてくると、祖母からきいたことがありました。

実際行方不明になったかたがそこの海岸であがったりといったことも私が、祖母の家に遊びに行った時にありました。

それからというものの、見たわけではないのですが、その海が一気に怖くなり、私はあまり近寄らなくなりました。

言う人によってはお盆の時期に、そこで上がった人達が、他の人たちをまきぞえにして、海に引き釣りこむという話もきいたことがあります。

小さいながらも怖く、なんで遊泳禁止なんだろうと疑問に思っていたのですが、もしかしたらそういう理由もあるのかなと少し思ったりもしました。

いまでもその海は遊泳禁止で、波も高く、人があまりよりつかない海岸で有名です。

磯遊びをする子供もいません。

たまに観光客の人とかが海に入っていますが、通り係りの人とかに注意をされています。

波が荒いのもそういわれる影響があるのかもしれませんが、ちょっとそれをきいたり、体験してからというもののやはりちょっといきたくない海の一つです。

お盆の海で亡くなった友人|40代女性

「お盆に海に入るのは良くない」と子供の頃から聞かされてきました。

しかし実際のところ、子供の頃に、夏休み中で親が海に連れて行ってくれるのはお盆くらいなものでした。

私は今のところ自分自身で怖い思いをしたことはありませんが、それでもやはり海には入れません。

それは、子供の頃に言い聞かされていただけではなく、「実際に友人がお盆に何人も海で亡くなっている」からです。

もちろん1人ずつ別な年です。

お盆の時期は夏休みでもあるため、海で遊ぶ人が多いことから「水難事故が起こりやすい時期」だとも思っています。

そのため、過去の事故に関して、「やむをえなかった」、と思ってはいるのですが…その亡くなったうちの数人は、「良く晴れていたのに、その人が海に入ったらあっという間に霧が出た。そして、いつのまにかいなくなっていた」というような目撃証言があるのです。

直前まで晴れていたのにいきなり霧が出て、泳ぎが得意だったはずの人が溺れる…偶然とはいえ、とても怖い話だと思っています。

霧が出て視界が悪くなれば、泳ぐのも大変でしょう。

だから必ずしも心霊現象であるとは言えないのですが、心霊現象ではないとしても、とても怖い話だと思っています。

お盆の時期、海の近くの旅館で聞こえた足音の正体は…|20代女性

私は10代前半から後半にかけて両親の仕事の都合で海外での生活をしておりました

そのときに知り合った同世代の日本人の女の子がいるのですが彼女のお母さまが霊感の強い方で何度も霊視体験をしているとのことでした

彼女から聞いた話の一つにお母さまと彼女がお盆に海へ旅行したときのエピソードがあります

彼女にも許可を取ったのでここでご紹介します

お母さまと彼女は海の近くの旅館に泊まっていました

感覚の鋭いお母さまは最初からその旅館に妙な空気が漂っていると思ったそうです

夜になりお母さまと彼女が眠りについたあとふとお母さまだけが目を覚ましました

するととことこと足音が聞こえてくるので初めはきっと自分の娘が部屋の中を歩いているのだろうと思ったようです

しかし何だか変な感じがしたのでよくよく見てみると足が見えたのですが10代後半の娘の足にしてはちょっと幼い印象がしたようなのです

おかしいと思ったお母さまは廊下に出て足音の正体を確認したのですがそこで見たのは小さな女の子の二本の足だけそこから上はなかったそうです廊下を歩いていく様子だったそうです

よく霊を見かけるお母さまでもさすがにゾッとした体験だったみたいです


栃木県の小山市にある廃病院「東洋診療所」で起きた怪奇現象|心霊スポット

数年前に行った心霊スポットで体験したお話をします。

栃木県の小山市にあります、東洋診療所という廃病院に友達4人で行きました。

夜中の1時位に到着して、まず外回りから外観を見てきました。

敷地内に一歩入ると何だか別世界のような雰囲気になり、不気味さが増しました。

入り口のガラスが割られていて中に入ると真っ暗でしたが、目が慣れてくると少し見えてきました。

1階を徘徊していると、おそらく事務所だったような場所に着きました。

患者のカルテや、テーブル、イス度が散乱していました。

1階は、特に何も起こらず2階へ上がりました。

2階には、診察室や手術室がありました。

手術室に入り、散策していると、医療機器が置いてありました。

不思議と思った事が、1階、2階の他の部屋はかなり散乱しているのに、何故か手術室だけ割りとキレイで窓ガラスも閉まったままでした。

そこで、友達たちとふざけて写真を撮ったり手術ゴッコをしたりして笑っていました。

手術室を出て、次は3階へ上がりました。

3階を散策しましたがこれと言った収穫が無かったので、そろそろ出ようと言う事になり外へ出ました。

外で、病院をバックに写真を撮ろうと言う事になり、撮影しようとした友人が固まりました。

後ろを見ると、さっきふざけていた手術室の窓ガラスが開いていたのです。

部屋にいた時は確実に閉まっていました。

やはり、あの部屋には何かいるんだな思いました。


霊感のない人間でも「ヤバイ!」と感じる熊本県熊本市の田原坂公園|心霊スポット

熊本市で有名な新霊スポットは田原坂公園です。

現在はツツジや桜の名所として有名ですが、敷地内に西南戦争の資料館や慰霊碑がある遺跡で、国の史跡に指定されている場所です。

私はまだ行ったことがないのですが、「出るらしい」「ヤバイ」といった話を聞いたことがあります。

霊感はほとんどない私ですが、絶対に行きたくないと思ったエピソードがあります。

私は温泉と運転が好きで、時々玉名までドライブがてら温泉に入りに行くのですが、田原坂公園の前を通っただけで身体の半分が冷たくなります。

左に田原坂公園があれば左半身が、右にあれば右が冷たくなる、といった感じです。

それは同乗者の友人や家族とおしゃべりに夢中になったり、運転に集中したりしていても、急に身体の半分が冷たくなるので「今田原坂の入口通過したでしょ?」と分かります。

同乗者は私がよそ見しながら運転しないと知っているので、なぜ分かったか不思議がりますし、分かった理由を答えると怖がります。

5月に久々に玉名温泉へ行った際、同乗者にナビをお願いしながらいつもと違うルートで行ったため、田原坂公園を通るのを知らずに運転していたのですが、いきなり右半身が冷たくなり、肩が重くなったのでもしかしてと思ったら、やはり田原坂公園入口を通過したからでした。

肩の重さはしばらく続いたので、玉名に着いてから神社に寄って参拝したら、気持ちが楽になったからか随分良くなりました。

やはり怖い場所だなぁと痛感しました。

霊感のない私でも、通っただけで何かを感じる田原坂公園。

肝試しが好きな霊感をお持ちの方は、きっと楽しめると思いますよ!


東京で霊感が強い人が言ってはいけない場所「東京湾観音」|心理スポット

これは友人から聞いた話です

その友人は友達と千葉県富津市にあるショッピングモールに遊びにいった帰りに東京湾観音にも立ち寄ったそうです

東京湾観音への入り口は雑草や木々が鬱蒼と生い茂っていて観音様が祀られているとは思えないような陰鬱な雰囲気を醸し出していたと言っていました

なんか神聖とは程遠い雰囲気だねなどと話ながら参道を車で走っていると突然助手席の友達が苦しそうに肩で息を始めたそうでどうしたのか訪ねると誰かに首を絞められてる言ったそうです

その友人は霊感が強いそうで普段でも時々普通の人には見えないものを見たりするのだそうです

その友達は参道を進むほどに体調を崩しついにはこれ以上進むのは無理泣きながら息も絶え絶えに訴えたそうです

友人はすぐに車を返し東京湾観音の参道から離れたらしいのですがその間友達は首に巻きついた何かを振りほどくようなしぐさをしていたそうです

少し落ち着いた頃に友達に何があったのか訪ねると首を絞められて海に引きずり込まれそうになった話してくれたそうです

元々海の安全を願って建立された観音像だけに海の事故でなくなった人が助けを求めて周辺をさ迷っているのかもしれません


岡山県倉敷市「古城池トンネル」「鷲羽山」で現れる霊…|心霊スポット

1.古城池トンネル(岡山県倉敷市福田)

岡山県倉敷市の有名な心霊スポットです。

交通量も多く、見かけはそんなに怖そうではないのに、なんでこんなところが心霊スポットなんだろう、と思いながらも、通る時はいつも少し薄気味悪かったのを覚えています。

キョロキョロと左右を見ずに真っ直ぐに前を向いていろ、とよく言われていました。

古城池トンネルは上り用の旧トンネルと下り用の新トンネルが並んでいて、上り用の旧トンネルに心霊的な噂があります。

ここには、車と並走して追ってくるおばあさんの霊が出ると聞いていました。

数十kmのスピードで走るおばあさん。

想像するだけで怖いです。

また、男性ライダーの霊が見えることもあるそうです。

更に、旧トンネルの入り口手前の池には落ち武者の霊が出ると噂されています。

ここはよくオーブが出る場所として知られています。

近所に住んでいた頃は毎日のように通っていましたが、私は幸いにもおばあさんに出会うことはありませんでした。

2.鷲羽山(わしゅうざん)(岡山県倉敷市呼松町)

岡山県では有名な走り屋さんたちのスポットです。

途中に霊園があったり、暗闇にぼんやりと浮かぶ公衆電話があったりと、怖い雰囲気は満ちています。

これは私が経験した話なので、よくある鷲羽山での具体例とは違うかもしれません。

ある日の深夜、友達と鷲羽山スカイラインをドライブしていました。

下りの時です。

そこから上にはもう民家はないよ、ずっと歩いて一山超えないといけないよ、と言うような場所で、30代半ばくらいでがっしりした男の人が、上へ向かって歩いていたのです。

ジーンズのようなパンツは両足とも膝の下でビリビリに破れていて裸足で歩いています。

私と友達は一瞬しんとして、しゃべることができませんでした。

「今の見た?」

「うん、見た」

と言う会話の後も言葉は続きませんでした。

とにかく怖くなって、その後は急いで家に帰りました。

果たしてあの男性はリアルだったのか、この世の人ではなかったのか、いまだに答えは出ていません。